車検はいつから受けられる?ベストな時期と注意点を解説【令和7年から期間延長!】

車検の有効期限が近づくと「いつから受けられるのか?」「どのタイミングで受けるのがベストなのか?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
実は、車検を受けられる時期には決まりがあり、早すぎても損をする可能性があります。
また、令和7年4月からは、車検を受けられる期間が延長されるため、今後のルール変更についても知っておくと安心でしょう。
今回は、車検を受けることができる期間やベストなタイミング、さらには車検業者の選び方まで詳しく解説します!

車検は何日前から受けられる?

車検は、満了日までであればいつでも受けることが可能です。
法律上は、半年前でも1年前でも問題ありません。
車検切れさえ起こさなければ、基本はいつでも大丈夫とされています。
ただ、書類の準備や見積もりの時間も考えると1カ月前から考えておいた方が良いでしょう。
一般的にも車検の満了日1カ月前のタイミングで車検を行う人が多いようです。
満了日を過ぎてしまうのが怖い、時間の都合がつかないなどの理由で、1カ月よりも早い時期に車検を受けようと考えている方もいるかもしれませんね。
しかし、あまりおすすめはできません。
早すぎる車検は損をするかも?

車検は満了日(有効期限)の1カ月前から受けるのが一般的ですが、それよりも早く受ける(30日よりも前)ことも可能です。
ただし、早すぎる車検には注意が必要です。
本来の満了日より前に受けた場合でも、新しい有効期間は「車検を受けた日から2年間」となるからです。
例えば、本来の車検満了日が12月1日で、10月1日に車検を受けたとしましょう。
この場合、新しい満了日は「翌々年(2年後)の10月1日」となり、結果として2カ月分を無駄にしてしまうことに!
車検費用は2年分を事前に支払っているので、その分損してしまうわけです。
そのため、車検は適切なタイミングで受けることがポイントとなります。
有効期限の45日前から受けられる方法

通常、車検は満了日の1カ月前から受けるのが一般的ですが、人によっては時間を取るのが難しくてタイミングが合わないこともあるかもしれません。
そのような場合は「指定工場」での車検であれば、有効期限の45日前から受けることが可能なので、検討してみると良いかもしれません。
指定工場とは、国の認可を受けた「民間車検場」のこと。
指定工場での車検は、車を陸運局に持ち込む必要がなく、その場で車検を完了できるのが特徴です。
この制度を活用すれば、車検の期限が近づいて慌てることなく、余裕をもって車検を受けることができます。
特に、忙しくてなかなか時間が取れない方や、年末年始・大型連休前に車検を済ませたい方にとっては便利な選択肢となるでしょう。
車検を受けるベストなタイミングは◯カ月前

車検を受けるベストなタイミングは1カ月前です。
前述のとおり、30日前より早いタイミングで車検を受けると、次回の車検満了日がその分ずれ込んでしまいます(※)。
車検費用はもとの満了日を想定し、事前に支払っているため、ずれ込んだ分損をしてしまうのです。
では、逆に満了日の1週間前などはどうでしょう?
仕事などの都合で時間が取れず、気づけば車検満了日が近づいていた……、ということもよくあることだと思います。
遅いタイミングで車検を受けても、リスクはないのでしょうか?
※令和7年4月より期間が延長され、2カ月前まで有効期間を失うことなく車検を受けることが可能に。
満了日ギリギリに受けるリスクとは?

満了日ギリギリで車検を受けると、不備があった際の余裕がなく、車検に通らないまま期限が切れてしまう可能性があります。
車検は、かならずしも一回で通るわけではありませんし、また場合によっては部品交換や故障箇所の修理なども発生するため、数日時間を要することがあります。
また、依頼先によっては時期によって混雑している場合も考えられるでしょう。
予約がいっぱいで、依頼することができず車検の期限が切れてしまう可能性は十分あり得ます。
令和7年4月より、車検を受けられる期間が延長!

「車検を受けるタイミングは1カ月前がベスト」とお話しましたが、しかしこの通説が令和7年4月よりくつがえされることになります。
車検需要が年度末に集中し、その分自動車整備士の負担が大きくなってしまう問題を考慮し、今回改正が行われる運びとなったのです。
『早すぎる車検は損をするかも?』で有効期間のお話をしましたが、今回の改正により「満了日の2カ月前から満了日までの間」に車検を受けても、ずれた分の有効期間が失われない方針となります。
これに併せて、自賠責保険の有効期間についても改正が行われるようです。(どちらも令和7年4月1日から施行)
この変更により、忙しい方でも余裕を持って車検を受けられるようになるでしょう。
車検対応してくれる場所を探す際のポイント

車検を受ける際は、時期だけでなくどこで受けるかも重要です。
価格やサービスの質、スピードなど、比較すべきポイントを押さえておきましょう。
価格
車検の費用は業者によって大きく異なります。
ディーラー、指定工場、民間の整備工場、カー用品店など、選択肢はさまざまです。
車検の費用は法で定められた「法定費用」と、依頼先によって異なる「整備費用」の2つに分けられます。
できるだけ車検費用を抑えたい方は、整備費用に注目すると良いでしょう。
一般的に、ディーラー車検は安心感があるものの、価格は高め。
一方、民間整備工場やカー用品店の車検は費用を抑えられる傾向にあります。
車検を検討する際は、かならず相見積もりを出してもらうようにしましょう。
事前に総額を把握することで、予算オーバーを防ぐことができます。
サービスや品質

価格だけでなく、車検後のアフターサービスや整備の質も重要なポイントです。
例えば、オイル交換や洗車が無料でついてくる業者や、点検後に詳細な説明をしてくれる業者など、サービス内容はさまざまです。
逆に、こういったサービスが不要な方は価格や早さなどそのほかの項目に重きを置いて依頼先を探してみると良いでしょう。
また、車検時に交換が必要な部品について、事前に説明し、勝手に交換しない業者を選ぶと安心です。
部品の交換が発生する場合、部品代だけでなく工賃も発生するため、車検費用の増減に大きく関係します。
口コミや評判をチェックし、信頼できる業者を選びましょう。
早さ

「なるべく早く車検を終わらせたい」と考える方も多いでしょう。
最短で即日完了する「スピード車検」や、予約不要の「当日受付可能な車検」もあります。 ただし、早い車検は点検が簡易的になる場合もあるため、しっかり整備してもらいたい場合は事前に確認しましょう。
早さと言えば、予約のしやすさも重要です。
オンライン予約が可能な業者なら、手間をかけずにスムーズに手続きができます。

車検を早めに予約するときのポイント

車検は、早めに予約しておくことで余裕を持って準備ができます。
ただし、早めに予約をする場合には、下記のポイントを押さえておくと安心です。
- 見積もりを取る
- 価格や早さなど、依頼先へ求める部分を明確にする
- 代車が必要な場合は事前に確認する
- 車検に必要な書類を事前に準備しておく
大切な愛車を任せるところなので、ポイントを抑えて焦らず慎重に選ぶようにしましょう。
見積もりを取る
車検の費用は業者によって異なるため、事前に複数の業者から見積もりを取るのがおすすめです。
見積もりを比較することで、適正な価格やサービス内容を把握でき、無駄な出費を防ぐことにつながります。
特に「基本料金に含まれる項目」や「追加費用の有無」については、細かく確認しておきましょう。
価格や早さなど、依頼先へ求める部分を明確にする
「とにかく安価に抑えたい」と考える方や「ギリギリの依頼になったし、なるべく早く済ませてほしい」と考える方。「時間や費用がかかってもいいから、隅々まで確認してほしい」と考える方など、人によって依頼先へ求めるところは異なります。
まずは自分が重要視したい部分、依頼先に求める部分を明確にしたうえで、口コミや評判を調べて、自分に合ったお店を選びましょう。
代車が必要な場合は事前に確認する

車検の間、車を使う予定がある場合は、代車の貸し出しがあるかを事前に確認しておきましょう。
代車の台数には限りがあるため、予約時に確保しておくことが大切です。
業者によってはレンタカーを紹介したり、有料で貸し出しを行っている場合もあります。
こうした部分も含め、事前に確認しておくと安心でしょう。
車検に必要な書類を事前に準備しておく
スムーズに車検を受けるためには、必要な書類を事前に準備しておくことが重要です。
- 自動車検査証(車検証)
- 自賠責保険証明書
- 自動車納税証明書
- 印鑑(認印でOKな場合が多い)
車検証や自賠責保険証明書は、車内のコンソールボックスや座席下の収納ボックスなどに保管している人が多い印象です。
書類がそろっていないと、車検を受けることができません。
再発行にかかる時間などを考え、車検の時期に関係なくなるべく早いうちに書類の確認をしておくと安心です。
車検が切れたら走行NG!対処法とは?

車検が切れても、そのあと車検を受けることは可能です。
ただ、車検の期限が切れた状態でそのまま公道を走ることは法律違反になります。
車検の切れた車を、整備工場やディーラーに運ぶ際は適切な方法で移動させる必要があるのです。
この章では、車検切れの車を動かすための、適切な方法について解説します。
仮ナンバーを取得して車を移動させる方法
車検切れの車を動かすには、市区町村の役所で「仮ナンバー」を取得する方法があります。
仮ナンバーを取得すれば、一時的に公道を走行できるため、整備工場や車検場まで自走で持ち込むことが可能です。 ただし、仮ナンバーの申請には、「車検証」「自賠責保険証明書(有効期限内)」「印鑑」などが必要となります。
仮ナンバーは窓口で申請書を受け取り、必要事項を記載すれば即日発行されるため、焦ることはありません。

ただ、仮ナンバーの有効期間は発行日から5日間と決まっているうえに、走行するルートを事前に提示する必要があります。
依頼先までのルートや、車検の日程などきちんと計画を立ててから仮ナンバーの取得に行くのがおすすめです。
また、役所に向かう前に自賠責保険の有効期間についても確認しておきましょう。
自賠責保険は車検と同じタイミングで更新することが多いため、車検が切れたころには自賠責保険の有効期間も切れている可能性が高いです。
もし切れていた場合、自賠責保険の更新手続きの方を先に行わなければなりません。
カー用品店や販売店などで更新手続きが可能です。
業者に引き取りを依頼する方法

仮ナンバーの発行以外には、車検業者に引き取りを依頼することも一つの手です。
多くの業者では、車検切れの車をレッカーで引き取り、工場まで運んでくれるサービスを提供しています。
車の引き取りから車検、納車までを引き受けてくれるため、とても便利なサービスではありますが、その分費用がかさむ心配があります。
業者や車種などによって金額は異なりますが、一般的に数万円は見積もっていた方が良いでしょう。
車検をスムーズに受けるために

車検は適切なタイミングで受けることが重要です。
あまり早すぎると有効期間が短くなってしまい、ギリギリではトラブルのリスクが高まります。
令和7年4月からは、車検を受けられる期間が延長されるため、より余裕を持ったスケジュールを立てることができるでしょう。
また、車検業者を選ぶ際には、価格やサービス内容を比較し、自分に合った業者を選ぶことが大切です。
車検切れを防ぐためにも、早めの準備を心がけましょう。
